11.B−1実験孔

(準単色24keV中性子実験設備)


11−a.構造及び特徴


この実験設備は、実験孔内に厚い鉄(45cm)とアルミニュウム(35cm)
を中心に組み合わせた、いわゆる[鉄フィルタ−]ビ−ム設備で、炉心で発生
した連続エネルギ−スペクトルを持つ中性子から醇単色の24keV中性子を
取り出すことができる。フィルタ−出口部(A点)で最高8x106n/cm2/s
に近い24keV中性子束が得られる。ガンマ線量は約1Gy/hである。
また、生物試料照射位置(フィルタ−出口部から後方:B点)での中性子組織
吸収線量は0.055Gy/h、ガンマ線では0.023Gy/h,24keV
中性子束は5x105n/cm2/sである。
本実験設備は、医学、生物関係のみならず、物理.工学関係、放射線損傷評価、
検出器の校正など広い分野への利用がきたいされる。



11−b.使用状況


低出力から定格出力(5MW)運転時において、随時使用可能。



11−c.実験と操作


試料のセツト、使用にかかわる操作は、原則として実験者が行う。



11−d.異常時の処置


速やかに設備担当者又は、放射線管理の当番者に連絡する。


図11−1実験孔の鉄フィルタ−ビ−ム設備



図11−2鉄フィルタ−ビ−ムの中性子スペクトル