KUR マルチトレーサー
◆ KURマルチトレーサーとは
◆ KURマルチトレーサーのできるまで
◆ KURマルチトレーサーの内容について
◆ KURマルチトレーサーの供給について
◆ KURマルチトレーサー供給のスケジュール
◆ KURマルチトレーサーに関連する発表・論文
○ 照射試料
核分裂生成物をマルチトレーサーとして利用する為には、ウラン-235を熱中性子で照射し、生成する核分裂生成物を捕集しなければなりません。我々の研究グループでは、ウラン-235を0.7%だけ含む天然ウランの酸化物(UO2)粉末と塩化ナトリウム(NaCl)粉末とを混合粉末としたものをペレットに成型したものを試料として用いています。
熱中性子照射によって生成する核分裂生成物はウラン粉末から飛び出し、塩化ナトリウムに捕集されるという仕組みです。現在マルチトレーサー製造のために使用しているペレットは、UO2が約5mg, NaClが約5mg, 全重量が約10mgとなっています。
ペレットはアルミニウム箔でカバーし、石英管に真空封入されます。石英管はさらにバッファーとともにプラスチックチューブに封入されます。
○ 照射
上記の照射試料はポリエチレン製の照射カプセル(左図)に入れて、京都大学原子炉実験所のPn-2圧気輸送管を利用して中性子照射を行います。現在作成しているマルチトレーサーは、このPn-2で20分間の照射を行っています。
○ 分離
照射の終わった試料は、Na-24やCl-38などの半減期が短くエネルギーの高いガンマ線を多く放出するので、約1週間待ってカプセルから取り出します。取り出されたペレット試料に0.01Nの薄い塩酸を加え、塩化ナトリウム中に捕集された核分裂生成物を溶解します。このときウランの酸化物は溶解しないので、左図のようにろ過することによって、ウラン酸化物と核分裂生成物を分離することができます。このようにして核分裂生成物と塩化ナトリウムを含んだマルチトレーサー溶液ができます。
◆ お問い合わせ先 ◆
takamiya@HL.rri.kyoto-u.ac.jp
0724-51-2460 (高宮)